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ホームページができました。

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この度、私、梨田莉利子のホームページができました。

こちらのブログも続けたいと思っているのですが、ホームページには、少しマニアックなエッセイを書いています。

物語のノオト
暮らしのノオト
魔女のノオト

というカテゴリーに分けて、書いています。良かったら遊びに来てくださいね。
皆さまにお楽しみいただけますように。




# by moominnmamma | 2020-02-26 16:14

春の訪れ。

春は奇跡よ。

と、言ったのはターシャ・テューダー。

言わずと知れた、アメリカを代表する絵本作家で、広大な敷地の庭を、ひとりで作り上げたガーデナー。

1800年代の暮らしを愛し、自給自足で暮らしたターシャ・テューダーの毎日は、さぞ忙しかっただろうと想像します。

もちろん我が家の庭は、小さな小さな庭。
けれども、植物が芽吹き、花が咲き、小鳥がやってくる喜びは、かけがえのないもの。

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今朝、扉をあけると、玄関脇に並んだ植木鉢のチューリップが、まさに、今、花開こうとしているところでした。

それを見て、冒頭のターシャの言葉が思い浮かんだのです。

朝が変わらず訪れ、変わらない日がまたはじまるのは、本当は大きな幸せだということに、花開こうとしているチューリップが、教えてくれた朝です。

実は春に向けて、今、庭の設計を練っているところ。

たくさんのハーブ。
ジャスミンにミモザの木。
わすれな草に月桂樹は絶対欲しいな。

なんて、考える時間は至福の時。

けれど、日当たりの時間。土の成分。植物同士の相性。色々考えて、やってみなければわからない庭づくり。

また、自然に教えてもらうことがたくさんありそうな予感です。

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庭にたねをまこう!
ロビンソン 作

思い出のマーニーを書いた作者の、幼年童話でしょうか。
今、私は、この子たちと同じ気分で庭に出ようとしています。



# by moominnmamma | 2020-02-21 12:08 | 暮らすこと

捨てない、技術。

昨日は、大型可燃ゴミの日。

朝から収集所に行くと、籐製で2段の脱衣かごが捨てられていました。

少し古びた様子も好みで、思わず「うっ。欲しい……」

ですが、つれあいに止められ、更に自治会の決まりでゴミには名前を書くこと。とあるので、油性マジックのデカデカとした、6班○○の文字。。。

あー、欲しいなぁ。
素敵だなぁ。

と昼を過ぎても未だに脳裏に焼き付いて離れない。

今頃、あの子は、大きな焼却炉で火に焼かれているのだろうか……。ともんどりうって今に至ります。

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古いものの佇まいが好きで、気に入ったものに出会った時にはついつい手が出てしまうのですが、何かを買うときには、「捨てる」ところまで想像するようにしています。

欲しいな。と感じても、何かで代用できないかな?
こんな風に使えないかな?なんて考えていると、結局大概のものはいらないもの。だったりするのです。

けれども本当に欲しい!時には、心の底から気に入ったものにお金を払います。

上の写真の花瓶は、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局のローズウォーター。この瓶なら、テーブルの上に置いていても嫌じゃない。見ていて心地いい。更になくなっても、絶対捨てたくない!と買ったものです。

断捨離ももちろん良いのですが、「もの」が我が家の玄関をあがって迎えいれられるのだとしたら、それらを吟味する私たちは、相当な審美眼がなければ、家はもので溢れかえってしまいます。

本当に必要なものを、正しく迎えいれることは、私なりの捨てない、技術。買うのならば、とことん気に入ったものを。

年齢を重ねたから、思うことなのかもしれませんね。

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こんな日に読みたいのは、

ペレのあたらしいふく
エルサ・ベスコフ 作
おのでらゆりこ 訳

絵本です。

物を手に入れるまでの一部始終が描かれています。
服を作るために、ひつじの毛を刈り取るところから、毛を差し出してくれたひつじに「ありがとう」と言うまで。

短い絵本なのですが、ゆっくりとめくりたい絵本です。


# by moominnmamma | 2020-02-19 03:43 | 暮らすこと

待つ。喜び。

「ここの花は、ひと晩では育ちゃあせん。」ベンはいいました。「待ってやらにゃあならんのじゃ。ここでちょっと頭をだして、あそこでもうちょっと芽を押し上げて、ある日は葉っぱを一枚のばして、次の日にもう一枚という調子だ。見とるがええ。」

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秘密の花園
バーネット 作
山内玲子 訳
岩波少年文庫

これは、「秘密の花園」の一説です。

わがまま放題で育ったメアリに、庭師のベンが言うこのセリフ。子どもの頃は心のフックに引っかからなかったのですが、大人になった時、思わずメモをとった言葉です。

待ってやらにゃあならんのじゃ。

本当は、何でもそうなんだと思うのです。

おいしいものも。
きれいなものも。
こどものことも。
暮らしの日常茶飯事が全て、待つことの連続なのだと思うのです。

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かなり以前、アニメ映画の巨匠宮崎駿監督が、こんな風におっしゃっているのを聞いたことがあります。

「児童文学は、やり直しがきく」

まさに、秘密の花園のメアリは、インドから英国へ渡り、人々と接し、庭を花園にすることで、自らを再生して行く。人生のやり直しをする物語です。

もう一度、時を戻すことはできませんが、やり直しをしながら、生きていくことは可能です。

暮らしながら、日々を透き通った目で見つめ、生活に必要な道具も、壊れたらなおすこと。

飽きたから捨てる。
壊れたから捨てる。
いらないから捨てる。

そんなリセットは、あまりにも自己中心的だなぁと思うのです。

リセットではなく、リ・スタートできたらと、日々の暮らしを見つめ直せたら……。

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実は我が家の家族ジジも、我が家でリ・スタートを切ったワンコ。

保護犬を引き取り、約1年半が経ちました。

人に捨てられるわけですから、人を信じられなくなってしまい、心に傷を負ったワンコです。

更に、劣悪な環境で育てられていたため、外に一歩も出たことがありません。

小さな物音にも反応し、ビクビクしていました。

トイレのしつけも、成犬で引き取ったため苦労をしました。

いまでは、こんな風に寛いだ姿を見ることができるように。

かけがえないのない、家族の一員になりました。




# by moominnmamma | 2020-02-17 15:23 | イギリス小説

マーマレードを煮る

ジャムやマーマレードを煮る時って、幸せでいっぱいの気持ち。

できれば窓を閉め切って、部屋中をあまい匂いで満たしたい。

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お鍋いっぱいのマーマレードは、出来上がったらすぐになくなってしまうのだけれど……。



「そんなにお砂糖いっぱい入れると、身体によくないんじゃないの?」

と聞いたのは、「西の魔女が死んだ」のまい。

「だいじょうぶです。ジャムなんて一度にいっぱい食べないでしょう。それにうんと甘いほうが、長いこと保存できるんです。」

と言ったのは、まいのおばあちゃん。

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だから我が家でも、この時ばかりはお砂糖たくさん。普段は粗糖やきび砂糖なのですが、仕上がりを考えて今日は白いお砂糖。

読書をしながら木じゃくしでかき混ぜるときは至福の時間。

出来上がったら子どもたちに手書きのラベルを書いてもらいます。

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ヨーグルトに、パンに。

手作りのマーマレードは、優しい味。

マーマレードなどの柑橘類の皮を使ったジャムは、茹でこぼしを数回。

我が家では、果肉と同量の砂糖を使います。

この日のレシピは、
文旦の皮 1キロ
白砂糖 1キロ

インスタでも、ジャムが出てくる印象的な物語を紹介しています。


# by moominnmamma | 2020-02-14 05:05 | 魔女の暮らし

自然に、簡素に、おだやかに。心地よい暮らしと物語のある景色。ライター梨田莉利子の暮らしのブログです。


by 梨田莉利子